■エンジンのオーバーホール
2023/10/30〜12/10(89,687.5km)→→Bike Homeに戻る

北海道では冬にバイクに乗らないので、この機会にエンジンのオーバーホールをすることにした。おもな理由は、パワーが無くなってきたからで、オイル上がりなどもはなかったのでスルーしてもよかったけど、冬はすることがないということで実施。
住んでるアパートは4階で階段しかないので、エンジンを三分割して部屋に運び、部屋でさらに細かく分解し、交換が必要なパーツを決めた。できれば10万キロ走っててから、オーバーホールしたかったけどまだ89,687.5kmで、残り11,000kmは走れそうにない。
1日目
分解は、最初は外で取り付けたオプションパーツを全部外し、電源関係も全部外した。
2日目
クランクケースをできるだけ軽くするため、クラッチやフライホールなど外せるものは全部外した。次にシリンダーヘッド、シリンダーと外していき、最後にクランクケースだけを残した。
3日目 (拡大)
クランクケースはフレームのダウンチューブごとエンジンを降ろすことになる。降ろすのはわりと容易だが、載せる時は大変そうだ。分解が終わったので、部屋に運んだがクランクケースはかなり重かった。

フライホールの取り外し(拡大)、アマゾンで買った安物のシープフォルダーなので押さえるのが大変だった、しかし今回だけしか使わない気がする

外したシリンダーヘッド(拡大) 
排気側のバルブステムがカーボンでべっとり。
これを掃除するためにバルブを外してした(拡大) 外したシリンダー(拡大)  ピストン (拡大1、拡大2)
シリンダーヘッドはバルブのステムシール(下図6)を交換するために、カムシャフトやロッカーアーム(下図9)を外す必要がある。ロッカーアームシャフト(下図10)はシリンダーヘッドに圧入されていて、なかなか抜けない、フライホイルプラーとM5のボルトで引っ張ったのだが、ボルトが曲がったりネジ山が潰れたりで次々ダメになる。それでもなんとか抜けた、これを圧入する時また大変そうだ。うまく入るかなー (拡大)
組み立てるときに気づいたのだが、ロッカーアームを外さなくても、バルブを 外すことができる。大失敗、それが分かっていれば、ステムシールの交換だけ
で終わらせることができたかもしれない (拡大)
見た目、ロッカーアームは交換しなくても良さそうな感じ…
パーツを注文した時、ロッカーアームは在庫残りわずかとなってい
たので、
次回は入手不能かもしれない 
バルブアジャスティングスクリューはかなり磨耗していた(拡大)

ロッカーアームを外すには、圧入されているロッカーアームシャフト(拡大)を抜く。
最初は金属の板を橋渡しにして、引っ張ったのだが板が曲がってしまった。
なので写真のようにフライホイールプラーを使ってロッカーアームシャフトを引っ張った(↑)
M5x14cmのボルトで引っ張ったのだが、ボルトが曲がったりネジ山が潰れたりで次々ダメになった 
・TOMMYFIELD ヤマハ フライホイールプーラー ロータープーラー プレート
¥2,000(Amazon)
付属の3本のボルト(M8xP1.25)は14mmのレンチが必要。太いボルトは22mmのレンチを使う。ホイールの押さえる部分は精度が低く23mmぐらいなのでモンキーを使った。商品にヤマハと付いているだけあって付属のボルトで外すことができた。
※シリンダーヘッドからカムシャフト(上図1)を抜くにはM10(P1.25)の10Cmぐらいのボルトが必要
ロッカーアームシャフトを抜くのにM6(P1.0)10Cmぐらいのボルトが必要。
カムシャフトを抜くとシリンダーヘッドの奥の方にベアリング(上図2)が残る。これを抜くのも大変だった。
シリンダーヘッドの奥に残るベアリング(拡大)
※Pはピッチのこと、P1.0かP1.25使われていた。 
・Quitoka パイロットベアリングプーラー工具 セット 8-29mm 内掛け対応¥2,950(Amazon)
ベアリングを抜くために購入
■クランクケースのベアリング外し
購入した内掛け式のベアリングプラーが届いたので、クランクケースのベアリング外しを始める。 (拡大) (拡大) (拡大)
アマゾンで適当に購入したのだが、アマゾンは同じようなパイロットベアリングプーラーが、多数販売されている。一万円を超えるのはデイトナ、アストロ、STRAIGHT/ストレート
どれも同じようなセットだ。
ベアリングプーラー×1(ボルトはM8xP1.25)
プッシュボルト×2
チャックアタッチメント×7(8mm、10mm、12mm、15mm、17mm、20mm、25mm)
のチャックがセットで、それぞれのチャックが対応するベアリングの内径は、8-11mm(8mm)、10-13mm(10mm)、12-15mm(12mm)、15-17mm(15mm)、17-20mm(17mm)、20-24mm(20mm)、25-29mm(25mm)となっている。
必要な工具は
6mmの六角レンチ
14mmのレンチかスパナ
17mmのスパナと17mmのレンチ
(STRAIGHT/ストレート) パイロットベアリングプーラーセット 8〜25(mm) 19-603も同じようなスペックで、CenterBoltは M8x90(P1.25)、AdapterもM8(P1.25)なのでアマゾンでバラで売られているSTRAIGHT/ストレート のAttachmentとAdapterが使えそうだ。バラで買えるのはこのメーカーだけ。だけど、アマゾンでも送料が必要。
Frame |
Leg Renge:26-60mm |
CenterBolt |
M8x90、P1.25 |
CenterNult |
F8x15mmx14mm、P1.25(
F=高張力ボルト) |
Space Collar x2pce |
22mmx8.2mmx20mm
22mmx8.2mmx8.6mm |
Attachment |
8mm、8mm-11mm |
Attachment |
10mm、10mm-13mm |
Attachment |
12mm、12mm-15mm |
Attachment |
15mm、15mm-17mm |
Attachment |
17mm、17mm-20mm |
Attachment |
20mm、20mm-24mm |
Attachment |
25mm、25mm-29mm |
順調に外していき。右側のクランクケースのベアリングを外し終わったので、シリンダーヘッドのカムシャフト部分のベアリング(内径15mm)を外そうとしたが、12mmのチャックが壊れてしまい、結局抜けない。¥2,950で買った工具で外したベアリングは5個だけ。外したけど本当に入れられるだろうか。
工具屋に行った時にベアリングプラ−もチェックした。
アタッチメントと12mmチャック一本とプラーのセットで約13,000円ぐらいした
どこが違うかよく見ると、爪の部分が幅広く、引っかかる面積が大きい。欲しかったのは12mmのチャックだけでバラ売りはされていなかった。残念。
(拡大)
抜けなかった内径が15mmのベアリングに対して12mmのチャックを使っていたのだが、これは間違った使い方だった。youtubeで検索したら動画がアップされていた。それを見ると内径が15mmのベアリングに15mmのチャックを使う。爪が張り出しているので入らない気がするが、そうではなく先をすぼめて押し込む。そうすればチャックの爪が噛まなくてもプッシュボルトでチャックを広げただけでガッチリベアリングを押さえることができ、抜けなかったシリンダーヘッドのカムシャフト部分のベアリングも抜くことができた。これで全部のベアリングを外した。あとは新品を打ち込むだけだが、うまくいくだろうか?
トリッカーで使われていたベアリングは以下のものだった
KOYO・63/28-3・外径68mm-内径28mm、2個
KOYO・6205・外径52mm-内径25mm
KOYO・62/22・外径50mm-内径22mm
KOYO・6302R・外径42mm-内径15mm、2個
NSK・6203DLA8・外径40mm-内径17mm
KOYO 6202・外径35mm-内径15mm
KOYO 83C107・外径35mm-内径17mm

・TOMMYFIELD プーラー、ギアプーラー、プーリー抜き、ベアリン、 ロング
¥1,980(Amazon)
太いボルトは19mmのレンチ、M10(P1.25)のボルトは14mmのレンチ
※トリッカーが必要なのは、M8(P1.25)で長さが150mmくらいのボルト
■クランクシャフトの取り出し
購入したTOMMYFIELDプーラーにはM10のボルトが付いていたが、あと500円プラスすれはM8とM10が付いた製品を購入できが、きちんと確認しないでM10のみを購入。
トリッカーが必要なのはM8(P1.25)で長さが150mmくらいのボルト。近所のホームセンターには無くて、それを買いに電車に乗って工具屋に出かけた。工具屋でボルトをバラで買うと、M8には13mmのレンチが必要になる(通常、バイクは11mmや13mmのレンチは使われていないので、オリジナルのM8は14mmだと思う)
TOMMYFIELDプーラーを使いクランクはクランクケースから無事抜けたが、ベアリングがクランク側に残った。ケース側に残ると思ったのに残念。そのため、このベアリングを抜くための工具が必要になった。またアマゾンで購入する。出費ばかり増える。 せっかくクランクケースを割ったのにクランクベアリングを交換しないわけにはいかないしなー。
・HFS(R)
ベアリングプーラー セット 30-75mm ベアリングセパレーター フルセット ギア 抜き取り工具 ベアリング外し ギヤプーラー
¥5,590(Amazon)これと同じセットで、爪をかれて引っ張るツールがセットになっている製品もある。後で気づいたのだがそれを買えばよかった。
アマゾンで「ベアリングプーラー」で検索。
-b.jpg)
このタイプで爪が薄くて、丈夫な製品がよかったかも??
ベアリングとクランク の垣間は1mmぐらいしかなく、購入したツールの刃(ベアリングセパレーター)が入らない。検索するとベアリングセパレーターをセットして打ち込むとベアリングが浮いてくるとされていたが、それも無理。結局ドライバーとかタガネとかを使い、3mm弱ぐらい隙間をあけた。ここまで2時間以上かかった。この隙間にベアリングセパレーターをセットして打ち込んだ、そして少し引っ張ってまたベアリングセパレーター縮めてを繰り返し、やっと楽に抜けるようになった。ベアリングが抜けた後のクランクには少し傷が付いたがしょうがない。
(拡大)
(拡大)

このセットでは52mm程度のベアリングだと隙間が1mm程度あれば、セパレーターのボルト締めこんでいくだけでベアリングを外せそうだ
新しいベアリングの装着は、クランクケースの裏側から引っ張れるものは全部引っ張った。工具がないので打ち込むのは難しく(斜めになったりしてうまくいかない)、古いベアリングなどを使い少し打ち込んで水平を確認した後、引っ張った。試行錯誤の結果、ベアリング面は厚めの座金(厚めのワッシャー)を使って引っ張るのが最もうまく引っ張れた。
※ヒートガンなどでクランクケースを温めて、ベアリングは冷凍してキンキンに冷やして装着すれは簡単に入るらしい。
(拡大A ・ B)
■クランクの組み込み
注文したクランクシャフトプーラー が中国から届いた(アマゾンで購入、届くまで1週間かかった)。クランクの組み込みを始めようとしたが、またまた工具が足りない。付属のボルト(M10 x P1.25、長さ35mm)では短すぎる。またしても近くのホームセンターに買いに行くが、M10 x P1.25で長さが80mmのものなどホームセンターでは売っていない。あったのはM10 x P1.25で長さが55mmのボルトだけ、とりあえず購入し試してみた。なんとか使えた。

左が付属品、右が買った製品

このクランクシャフトプーラーはかなり微妙、
クランクを組み込む途中で工具が壊れそう(拡大)

これを使うのに必要なレンチは、
左から30mmのスパナ、22mmのスパナ、14mmのスパナかレンチ、28mmのスパナが必要
22mmのスパナと14mmのボルト以外は全部モンキーを使うしかなかった。

ポットの周りどめの爪は一回で無くなったのでバイスグリップで押さえた

※
注意
トリッカーはクランクシャフトの外側にネジが切られていないので、アマゾンなどで売っている、(STRAIGHT/ストレート) クランクインストールツール 19-509 などは使えない。
トリッカーはクランクシャフトの内側にM10xP1.25のネジが切られている。
クランク用ベアリングはクランクケースにスキマなく組み付ける、さらにクランクもそのベアリングにぴったりくっつける。隙間があるとクランクケースを合わせた時クランクが回らない。クランクとクランクケースの隙間は左右とも1mm程度(紙、一枚ぐらい)しかないので、とりあえずクランクケースを借り組みして、クランクの作動を確認した方が良い。
(拡大)
(拡大)
クランクケース左側にパーツの組込みが完了。
なんかスッキリしていて忘れ物がありそうな感じがする…
メンテナンスなどの作業をする時はヤマハのサービスマニュアルを見ながら進めている。しかしこのマニュアルは2007年式のもので自分のトリッカーは2010年式なので、変更されている部分があり、マニュアルに書かれているパーツが、外したパーツの数と合わなくて、パーツを紛失したかと思い探してしまった。また手元にある紙のパーツリストは2008年式でこれも2010年のものと違っている。2010年式では使われなくなったパーツを注文してしまうことがしばしばある。主にヤマハのWebサイトで公表されているデジタルのパーツリストを見ながら注文しているのだが、注文したパーツ番号を確認したり、何を交換したかを確認するために紙のパーツリストを使っている。
■クランクケースの組み立て
シフトドラムとシフトフォークの組み付け場所がいまいちわからず、悩んでしまった。
ドラムの星型がどこを向いているのが正解なのだろう?
この位置がニュートラル
マニュアルの別の項目にシフトシャフトの組み付けの際に、ストッパーレバーをシフトドラムのニュートラル(赤丸の部分)の位置に噛み合わせると書かれていた。なのでシフトドラムはだいたいこの位置でシフトフォークを組み付けた。
(拡大)
マニュアルではピストの矢印を排気側に向けて組み込むとなっているが、ピストンに矢印は無く、ポッチに変更されていた。
マニュアルではシリンダーヘッドには3個のダウエルピンと1個のガスケットが使われているのだが、2010年式では穴はそのままなのに、ダウエルピン2個だけに変更されている。紙のパーツリストを使っていたので必要のないガスケットを注文してしまった。ヤマハのサイトではすでに古い年式も含めて修正されていた。
(拡大)
外したバルブなど(吸気・排気)
■シリンダーヘッド
作業のハードルが高いバルブガイドの交換をパス、それ以外全部交換した。バルブスプリングシートとかバルブスプリングリテーナーなんかはそのままでも良さそうだし、バルブガイドを交換しないのならバルブもそのままで良いとされているが、とりあえず交換。
多分ステムシールとスブリングだけの交換で良かったと思う。バルブのすり合わせも適当に済ました。
ロッカーアーム、ロッカーアームシャフト、バルブクリアランススクリュー、ロックナットを交換、カムシャフトの奥側のベアリングを交換。カムシャフトも交換した方が良さそうだが、次回ということで、今回はパス。
※ステムシールとスブリングのだけの交換で、バルブ、バルブスプリングシート、 バルブスプリングリテーナー、ロッカーアーム、ロッカーアームシャフト、バルブクリアランススクリュー、ロックナットなどはそのままで良かったと思う。
■スロットルボディ
前回2023/05/21(68913.4km)に掃除をしてから、20,774kmしか走ってないので、
スロットルボディはあまり汚れてなかったが、吸気センサー部(トルクスボルト、T20で開ける)の掃除をした。
エアフィルター側(拡大)
エンジン側(拡大)
■セルモーターの点検・掃除
セルモーターは前回、2019/7/04(44,480km)に交換した。それから4年たち、交換してから45207.5kmも走ったので前回と同じぐらい、中はひどい状態かと思ったら、そうでもなかった。ブラシがかなり減っていたが、そのまま使おうとして、組み立てに手間取ってしまった。とりあえず組んだので、バッテリーを繋いで回そうとしたら、火花が飛び散り壊れた。多分、組み立て時にほつれたブラシの配線のプラス側の一部がボディ(マイナス)に接触していたのだと思う。直すのも面倒なのでアマゾンで中国製を購入。見た目もサイズもほぼ同じ、後は回してみるだけ。
セルモーターはフロントカバーを外して、カーボンなどのゴミが出てこなかったら、分解したり、アマチュアを引き抜いたりしない方がいい。ブラシとブラシの間にコミューテーター(アマチュアの後ろの方)を入れるがものすごく大変。
・world Imp Motor ヤマハ 用 セルモーター
セロー250 トリッカー XT250X 等 YAMAHA 用社外¥3,100(Amazon)
純正品は25,000円以上する。組み立てている時おやっと思ったのだが、社外品は外側のボディ部分が磁気を帯びていて、ドライバーがくっついた。もちろん純正はこんなことはない。本当に使って大丈夫かなーっ。
■車体への搭載
これから組み立てて行くわけだか、ケーブルや配線が狭いスペースの中を這い回っていて、気が重い。今回のオーバーホールには10万円以上かかった。10万円じゃ新車は買えない、125ccでも50万円ぐらいする時勢、直しながら乗ればまだまだ走れそうだし。気を取り直してガンバって組み立てよう。
オーバーホールの目的は、ピストリングの交換と、各部の点検、掃除だったが、引っかかりのあるベアリングだけを交換と思ったが、結局全部のベアリングを交換した。シリンダーはステムシールだけ交換と思ったが、結局ロッカーアームやバルブも交換した。その他、各部をチェックするとスロットルワイヤーのスロットルボディ側がほつれていた、交換することにした。前側のウインカーはビスが固着していて外れない、結局、破壊して外したので交換。クラッチワイヤーやスピードメーターケーブルもちょっと怪しい感じだが、ほつれなどないのでそのまま使用することにした。
11月17日に室内での作業が終了したのででフレーム搭載して行くことにした。

11/18
クランクケースの搭載は大変かと思いきや、いつも使っている踏み台だけで簡単に搭載できた。ちょうど踏み台の高さがクランクケースを置いた時にエンジンのマウント位置に近かった。
次にシリンダーを搭載。ピストンリングを組み込んで行くために、針金でシリンダーをクランクケースの上に吊るして、ピストンリングを入れていった。
(拡大)
次にシリンダーヘッドの組み込み。トリッカーは全てがコンパクトに作られているので、シリンダーヘッドをシリンダーの上に載せるのもフレームとエンジンの隙間がギリギリ。
忘れると大変な、排気側のカムチェーンガイドを先にシリンダーに取り付けておくこと。シリンダーヘッドが上に載ることでカムチェーンガイドが固定される。忘れたらやり直し。
シリンダー上部のガスケットは3枚組みの製品なのだが、バラけてしまった。
(拡大)
※フレームに搭載しながら組み立てて行くと、シリンダーヘッドを止めているボルトのうち、右側の六角ボルト(後ろ側)はトルクレンチが入らないので、首振エクステンションバーなどがないと規定のトルクで締めることができない。 こんな事例は他にも多数ある。
トネ(TONE) 首振エクステンションバー EX31-032 差込角9.5mm(3/8") 全長32mm¥715を
後日アマゾンで購入し、この六角ボルトを規定のトルクで締め直した
11/19
スロットルボディの下になり、手が入らない部品の組み付けを行った。
セルモーターの取り付け、クラッチケーブルホルダーの取り付け、バッテリーからのマイナスケーブルの取り付け、クラッチケーブルの取り付けた。
その後スロットルボディを取り付けた。エンジン側のマニホールドはスロットルボディに取り付けて作業した。マニアルでは、最初にエンジンにマニホールドを付けるとなっているが、これだとスロットルボディを入れにくい。ただしマニホールドを後から着けると、マニホールドとエンジン留めている六角ボルトを普通の工具で締めるこができなくなる。それを想定して、短いビット用意しておいたのだがこれも入らない。これを締めるため、六角レンチを切った。
スタータークラッチ、ゼネレーターの組み込み、クランクケース左側を取り付けた。車体を水平にしないで、サイドスタンドのまま作業したので、ガスケットが何度もずれたり、落ちたりしてクランクケースを締めるのに手間取った。さらにセルモーターを最初に取れつけたので、セルモーターの先がクランクケースに入っていかなくて、また手間取ってしまった。なんかガスケットの不良でオイル漏れしそうなできあかりだ。これで今日は終わり。
※今日は、組み立ての順番が悪かったと思う。一番最初にスタータークラッチ、ゼネレーターの組み込み、クランクケース左側を取り付けて、クランクケースを仮止め、その後にクラッチケース右側を組んで、クラッチの遊びなどを設定し、次にセルモーターを組み、スロットルボデイの順が良かった。失敗。

スタータークラッチ(1から9)
ゼネレーター(1)
クラッチの調節
マニュアルには、プッシュレバー(クラッチワイヤーが繋がってる部分)を指でエンジン内側に押して、クランクケースの合わせマーク と合ったら(↑)、アジュスティングスクリュー(3)を締め込んで、固定してロックナット(4)を締めると書かれている。
つまり、合わせマークと合ったら、プッシュレバー(1)の平らに削られている部分の面とプッシュロッド(2)の面が接地するので(面と面を接地させる)、そのまま固定して、アジュスティングスクリューを締め込む。プッシュロッド間の遊びが必要なので、ロックナットはあまり締め付けない。とされていた。

前回、きちんと調節しなかったので、カジってしまった。
ケースから見たプッシュレバー(1)↓
(拡大)

ローターにスタータークラッチギアを組み付けるのに、写真の上のY型ユニバーサルホルダーを使用。
ローターボルトを締めるのに、写真下のプーリーホルダーを使用。
※上の写真のプーリーホルダーはカス(安いけど)。ローターを固定するためにハンドルのボルトを締め込んでいくが、手で締めらるぐらいでは、固定できないので、ハンドルをバイスグリップで挟んで締め込んだ。さらに工具の内側にまわり止のゴムのような物が貼ってあるが、それをリベットで3箇所留めている。そのむき出しのリベットでローターが傷ついてしまった。
11/20
組み立てを始めたがすぐに雨が降り出したので今日は終了。

11/21
エンジンはほぼ組み立て完了。
クランクケース右側のギア、クラッチの組み立て。
最初にジェネレーターとカムシャフトを圧縮上死点に合わせて、カムシャフトスプロケットボルトの締め付けを行った(60Nm)。
方法は、タイミングチェーンテンショナーを取り付けて、プライマリードリブンギアとバランサードリブンギアを仮止めし、その後プライマリードリブンギアとバランサードリブンギアの間にアルミの板を挟み、クランクが動かないようにしてからカムシャフトスプロケットボルトを締め付けた。(マニュアルどうり)
バランサードリブンギアとプライマリードリブンギアの間にアルミの板を挟みバランサードリブンギアを22mm(55Nm)締めた。(マニュアルどうり)
クラッチホルダーを使用してクラッチボスナットを27mm(75Nm)で締めた。
組み付けたクラッチボスと プライマリードリブンギアの間にアルミの板を挟みブラマリードリブナギアを24mm(80Nm)で締めた。
クラッチの組み付け、プッシュレバー、アジャススティングスクューのセットを行い、実際にクラッチレバーを引いた時、クラッチが切れるかを確認した。
作業が終了したのでクラッチカバーを組み付けた。13本のボルトは全て8mm(1.0Nm)でトネのトルクレンチで締めた。日が沈んだので今日はここまで。
11/22
ワイヤー、配線の組み立て。スロットルボディの下側の配線、スロットロワイヤーなどの組み立てに手間取る。狭いスペースに手が入らなくて、簡単な作業に手間取ってしまう。スロットルボディをエンジンに取り付けたらすぐにスロットルワイヤーを取り付ければよかった。
ハンドル側のスロットルを組み付け、以前購入しておいた、グリップを左右とも新品に交換。

外したギア
※クランクケース右側のギヤなど留めているナットは
バランサードリブンギアナットが22mm(トルクは55Nm)
ブラマリードリブナギアナットが24mm(トルクは80Nm)
クラッチボスナットが27mm(トルクは75Nm)
ドライブ スプロケットナットが30mm(トルクは110Nm)
で、トルクレンチで締めるために22mm・24mm・27mm・30mmのソケットを用意するのは、結構きついと思う。私は40年前に買ったソケットを残しておいたので問題なかった。
11/22、ワイヤー、配線の組み立て。
昨日に続きケーブル、ワイヤーの取り回し、カプラーなどを繋げていった。その後メーター、ヘッドライトの組み付け、フロントブレーキホースとスピードメーターケーブルのガイドの組み付けなど、ほとんど終了したが、ケーブルの取り回しで何箇所か間違っているところがある。後日直したいのだが、これから雪模様なので、晴れてからにする予定だ。もしこのまま雪が積もってしまったら、来春に持越し。
12/05、ワイヤー、配線の組み立て。
前回の作業からかなり立ってしまった。雪もなくなり、少し暖かかったので、残りの作業ををする。配線の取り回しはいまいちで、オリジナル状態ではないが、なんとか収まった。バッテリーを搭載し、セルを回して見た。無事動いている。オイルを足して、エンジンをかけようと思ったら、クランクシャフトエンドカバーのOリングがはみ出ているのに気づく。あけて見るとOリングが切れていた。古いものをと思ったが、すでに捨ててしまった。すべての作業が終わるまでとっておくべきだった。再度注文することになった。とりあえず、オイル漏れ覚悟で、エンジンを始動して見た。無事動いた。雪が降る前に最後の整備をして試乗したいのだが、予定どうり行くだろうか。
12/10、ほぼ完了、試乗した。その後、来春まで倉庫に格納
切れていたOリングが届いたので、交換。エンジンを始動した。問題なさそうなので、試乗した。結果メーター内のランプがめちゃくちゃ。ウィンカーランプがニュートラルランプになっていた。14V-3Wのバルブがウィンカーランプになっていたのだが、不思議なことに、ウィンカーを作動させると、薄っすらと点滅が見える。ウィンカーをLED化したら、12V-1.7Wのバルブを14Vのバルブに交換すればよかったのかもしれない。テールランプがつかない、切れたか。配線の整理など寒くてできなかった。札幌も来週から本格的に雪が積もりそうなので、バッテリーを外し、バイクを倉庫にしまった。春まで終了。
(拡大)
マニホールドを留めているバンドの六角ボルトを締めるのに、以前購入した工具が便利だった。
(拡大)
フューエルインジケーター(14V/3W)、メーターライト(12V/1.7W)、ニュートラルインジケーター(12V/1.7W)、フラッシャーインジケーター(12V/1.7W)
(拡大)
あると便利な工具とトルクレンチ。
大きいトルクレンチがあるとドライブスプロケットを留めている30mmのナット(110Nm)を締めるのが簡単。以前あんなに苦労していたのが嘘のようだ。
ロングスピンナーハンドル(全長505mm )があるとドライブスプロケットを留めている30mmのナットも簡単に緩めることができる。もっと早く買えばよかった。
トネ(TONE) 首振エクステンションバー差込角9.5mm
これも、もっと早く買えばよかったと思える工具。トリッカーは工具が入らないとか、つっかえて入らな場所が多すぎ。
交換したパーツ(拡大)

交換したスロットルケーブル

外したギア

クラッチケースカバーをあけた状態

クラッチ側
(拡大)
(拡大 )
(拡大)
純正の特殊工具は以下のサイトで確認できます
https://www.ysgear.co.jp/Products/List/index/class2/18000
***********************
2024年3月29日(89,688.8km)
2023年12月10日に倉庫に格納したバイクをやっと外に出した。去年は3月15日に出したので今年は14日も遅かった。翌日から整備を開始。メーターは89,688.8km。
メーター内のランプを直し、配線の整理、ドラレコの搭載、ツーリングバッグの搭載、切れたテールランプの交換。ライトのLEDバルブを古いLEDに交換 メーター内部の電球の整理。
2024年3月31日
ほぼOKだと思うので、試乗がてら二輪館に行く。自宅から約11km、タイヤ交換の予約をして帰ってくる。乗った感じ、なんとなくパワーが戻った感じだ、ただクラッチがやや重い。セルが無反応で回らないことがあった。なんか嫌な感じた。セルモーターは格安の社外品なのでやや不安を感じる。もしくはまた、スターターリレーの不調なのかもしれない。整備前にバッテリーは10時間かけてフル充電したが、そろそろ2年経つので交換時期なのかもしれない。現在の状態は始動前で12.3Vあるのでまだ大丈夫とはは思う。とりあえず、切れたテールランプの予備とスターターリレーを注文した。
▼2024年4月3日、二輪館札幌でフロント・リアのタイヤ交換(89,726km)
37290円、Fタイヤ-8470円、Rタイヤ-12100円
チューブ-2860円・2860円、リムバンド-550・550、工賃F-5500、R-工賃4400円
▼2024年4月7・8日、テストがてらツーリング(〜90,526.4km)、2日目は激しい雨の中5時間以上走った。結果、バッテリー、スターターリレー、セルモーターなどの問題は起こらなかった。バルブクリアランスが大きくタペット音がする。日勝峠は雪がかなり残っていたが、道路は問題なかった。雨の中走るとバイクは砂だらけだ。
▼2024年4月26・29日、5月2・3日とツーリングした結果、走り続けているとクラッチが切れない、ニュートラルに入らないなど、クラッチを交換する以前の状態から全然改善されていない。4月28日にクラッチケーブルを交換した、結果、ケーブル側で調節しなくてもクラッチが近く、軽くレバーを握るだけで切れるようになったので、ケーブル側では調節できなくなってしまった。 クラッチケースカバーを開けて調節が必要になった。
4D3-15461-00、ガスケツト、クランクケースカバー 2、1,120 円
5XT-26335-00、ケーブル、クラツチ、2,760 円
オイルフィルターの交換キジマ¥653
オイルの交換、¥1,364
クラッチダンパースプリングは広がっる方を外側に組んだ。
▼2024/5/30(95864.7km)エンジンのオーバーホール後、クラッチが重い、繋がるのが早い、などの不具合をついに修理、一度バラして、組み直し、アジャスティングスクリューの調節を細かく繰り返す。
クランクケースカバー 2ガスケツト[4D3-15461-00]= 1,232 円(024年04月27日)
クラツチケーブル[5XT-26335-00] =3,036 円
▼ 2024/07/26(103865.7km)、5月30日(95864.7km)にクラッチカバーを開けて調節したが、一向に改善されない。エンジンが冷えているうちは快調だが、熱くなるとニュートラに入らないないどのトラブル。原因はは不明だが、クラッチハウジングの段つきキズに引っかかってるのかもしれないので、再びケースを開けてクラッチハウジング、フリクションプレートの段付きをヤスリで削って綺麗にしてみた。 再度、調節。オイルも交換。
クランクケースカバーガスケツト 2[4D3-15461-00] = 1,243 円
段つきキズがあるクラッチハウジング
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■オーバーホールのために
購入した工具類
HFS(R)
ベアリングプーラー セット 30-75mm ベアリングセパレーター フルセット ギア 抜き取り工具 ベアリング外し ギヤプーラー
¥5,590
TOMMYFIELD
プーラー、ギアプーラー、プーリー抜き、ベアリン、 ロング
¥1,980
Quitoka
パイロットベアリングプーラー工具 セット 8-29mm 内掛け対応¥2,950
TOMMYFIELD
ヤマハ フライホイールプーラー ロータープーラー プレート ¥2,000
クロスワーク
バルブスプリングコンプレッサーセット
¥1,800
アタッチメント:
16mm、19mm、24mm、
25mm、30mm
トリッカーで必要なのは19パイ
キジマ (kijima) バイク
バイクパーツ バルブタコ棒セット
302-701¥951
(STRAIGHT/ストレート)
光明丹 50g 19-9959 ¥784
(STRAIGHT/ストレート)
クラッチホルダー 爪タイプ
19-691¥1,400
フェリモア バイク
Y型ユニバーサルホルダー
プーリーホルダー (2点セット)¥2,430
Funtasica
クランククランクシャフト
プーラー
インストーラーツール¥2,480
※特殊工具だけで22,365円
■以下は普段でも使う工具
SK11 ロングスピンナーハンドル
差込角12.7
全長505mm SFH4L¥1,961
買って良かった。
私の力では、これがないと80Nmとかで締められているナットやボルトを緩められない
SK11 スピンナーハンドル
差込角 9.5mm
3/8インチ SFH3¥923
ついでに10mmや12mmを緩めるのに購入
トネ(TONE) プレセット形
トルクレンチ (ダイレクトセットタイプ) T3MN50-QL 差込角9.5mm(3/8")
ブラック 10-50Nm¥14,527
イマイチ、規定トルクに達した時の
感覚が分かりにくい。
最低トルクは10Nmからでこれ以下にダイヤルを回すと壊れる。
10Nmで締めるクランクケースの8mmのボルトを締めるのに買ったのだか、他のボルトよりトルクがかかっているのに反応がなく、自分の手応え頼りになってしまう。
トネ(TONE) 首振エクステンションバー EX31-032 差込角9.5mm(3/8") 全長32mm¥715
普段はKTCの CM10003MRを使っている
購入したのは40年ぐらい前で、緩めるのにも使っていたり乱暴につかっていたので、正しいトルクで締められているか不明だが、カチッと、しっかり反応があるので使いやすい。
KTCトルクレンチCM10003MR
20-100N-m、39cm プレセット型
ワコーズ RMV
リムーバー ガスケットの剥離・
カーボン除去スプレー 300ml
A341 [HTRC2.1]¥2,680
カーボンがしっかりとれる
塗装面に付くと塗装が剥げる
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■最近のメンテナンス
タイヤを交換 2023/6/30
72448km
フークオイル 2023/06/25
72384.4km
チェーン・スプロケット交換
2023/05/01、67218.2km
バッテリー交換2022/6/23
59,200km
リアショックの交換 2021/10/23-24 56,200km(22,572 円)
セルモーターの交換 2019/7/4 44,480km(23,700円)
バッテリー交換
2022/6/23
59,200km
YUASA YTZ7S、10,800円
■YAMAHA TRICKERのデータ
5XTA-010(2010年モデル)
認定型式/原動機打刻型式:
JBK-DG16J/G370E
全長×全幅×全高: 1,980mm×800mm×1,145mm
シート高:810mm
軸間距離:1,330mm
最低地上高:280mm
車両重量:125kg
舗装平坦路燃費:39.0km/L(60km/)
原動機種類:
空冷・4ストローク・SOHC・2バルブ
気筒数配列:単気筒
総排気量:249cm3
内径×行程:74.0mm×58.0mm
圧縮比:9.5:1
最高出力:
14kW(18PS)/7,500r/min
最大トルク:
19N・m(1.9kgf・m)/6,500r/min
始動方式:セルフ式
潤滑方式:強制圧送ウェットサンプ
エンジンオイル:容量1.4L
燃料タンク容量:7.2L
燃料供給:燃料噴射式
点火方式:TCI
バッテリー容量/種類:
12V-6Ah(10h)/YTZ7S
1次減速比/2次減速比:
3.083/3.000
クラッチ形式:
湿式多板コイルスプリング
変速機形式:常時噛合式5段
変速比: 1速 2.846
2速 1.812
3速 1.318
4速 1.035
5速 0.821
フレーム形式:
セミダブルクレードル
キャスター/トレール:25°10′/92mm
タイヤサイズ :
(前)80/100-19M/C 49P
(チューブタイプ)
(後)120/90-16M/C 63P
(チューブタイプ)
IRC GP-210
GP-210 F 80/100-19 49P
WT
GP-210 R 120/90-16 63P
WT
ブリヂストン TW201
TW201 F 80/100-19WT (49P)
TW202 R 120/90-16WT (63P)
DID 428V 124 FE(124コマ)
94582-14124
ブレーキ形式 :
前/油圧式シングル
ディスク
後/油圧式シングルディスク
懸架方式 :
(前/後)
テレスコピック/スイングアーム
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:
ハロゲンバルブ/12V、60W/55W×1
乗車定員:2名
250ccの空冷・4ストロークSOHC単気筒
エンジンを搭載した軽二輪バイク「セロー250」および「トリッカー XG250」に
フューエルインジェクション(電子燃料噴射)を搭載するなどの改良を施し、
2008年1月30日より発売する。
価格はセロー250が49万3,500円
上級グレードの「セロー250(S)」が」
51万4,500円。
トリッカーが45万7,800円
トリッカー(S)が47万8,800円。 |